先日、姪から「えきねっとにログインできない」と相談を受けました。
パスワードが違うというエラーが出て、パスワードを忘れた場合の再設定を試したものの、今度は登録済みのメールアドレスに認証コード(本人確認のための数字)が届かないというのです。
私はIT業界で41年働いてきましたが、正直に言います。JR東日本のサイトは、今、ITに詳しい人でも一瞬迷うくらい複雑な状態です。
えきねっと、JRE POINTサイト、大人の休日倶楽部サイト、えきねっとアプリ…。とにかく、どこのサイトで何ができて、どのIDでログインするのかが分かりにくいのです。
姪から相談を受けたとき、私はあいにく出先で、その場で一緒に解決する時間がありませんでした。そこで後日、確認手順をまとめた手順書を作って送りました。
今回の記事は、いわばその手順書の「公開版」です。ご自身がログインで困ったときも、ご家族から相談されたときも、この記事の図と表を見れば道に迷わないはずです。
なぜJR東日本のサイトはこんなに分かりにくいのか
理由ははっきりしています。サービスごとにサイトが分かれていて、それぞれ別々のIDでログインする仕組みが長く続いてきたからです。
- きっぷの予約は「えきねっと」サイトで
- スマホのチケットレス乗車は「えきねっとアプリ」で
- ポイントの確認は「JRE POINT」サイトで
- 大人の休日倶楽部の会員情報は「大人の休日倶楽部」サイトで
同じJR東日本なのに、サイトごとにIDとパスワードを別々に管理しなければなりませんでした。これでは混乱するのも当然です。
そこでJR東日本は2025年2月、共通のログインID「JRE ID(ジェイアールイー・アイディー)」を導入しました。メールアドレスとパスワードの組み合わせ1つで、各サービスに入れるようにしていく取り組みです。
ただし、この統合は2027年度までかけて段階的に進む途中です。つまり今は、新旧のIDが混在する「過渡期」。分かりにくさのピークとも言える時期なのです。私はこの過渡期を乗り越えれば、大人の休日倶楽部も含めて、ぐっと使いやすくなると期待しています。
全体像を1枚の図にしました
言葉で説明するより、図を見ていただくのが早いと思います。

ポイントは2つです。
- えきねっと・えきねっとアプリ・JRE POINTサイトは、JRE IDの傘の下に入った(メールアドレス+パスワードでログイン)
- 大人の休日倶楽部サイトだけは傘の外。今もJRE IDでは入れず、専用の会員番号でログインする
この図は印刷して電話の横に置いておくと、ご家族からの相談時にも役立ちます。A4サイズの印刷用PDF(確認手順つき)を用意しましたので、ご自由にお使いください。
早見表:どのサイトに、何でログインする?
| サイト・アプリ | 何をするところ | ログインに使うもの |
|---|---|---|
| えきねっと | 新幹線・特急のきっぷ予約 | JRE ID(メールアドレス+パスワード) |
| えきねっとアプリ | スマホでチケットレス乗車 | えきねっとと同じID |
| JRE POINTサイト | ポイントの残高確認・交換 | JRE ID(2026年2月9日から対応) |
| 大人の休日倶楽部サイト | 会員情報・旅行商品 | 専用の会員番号+パスワード(JRE IDでは入れない) |
注意点を補足します。
- えきねっとは、2025年9月8日以前からの会員は「JRE IDへの切替手続き」が必要です。切替後はメールアドレスでログインします
- えきねっとアプリに専用のIDはありません。えきねっとに入れれば、アプリにも入れます
- 私自身もJRE IDへの切替を済ませました。手続き自体は難しくありませんでしたよ
最大の落とし穴は「大人の休日倶楽部」
表の中で、特に注意してほしいのが大人の休日倶楽部です。
大人の休日倶楽部は、50歳から入れるJR東日本の会員組織で、きっぷの割引や会員限定のおトクなパスが魅力です。私も今年の6月にカードを作ったばかりの新入会員です。
ところが、この大人の休日倶楽部サイトだけは、まだJRE IDに対応していません。ログインには、カードに記載された専用の会員番号とパスワードを使います。
「JRE IDを作ったのに大人の休日倶楽部に入れない!」——これは故障ではなく、そういう仕組みなのです。さらにややこしいことに、会員割引のきっぷをネットで買うときは「えきねっと」を使います(事前にえきねっととの連携登録が必要です)。
入会してすぐ「大人の休日倶楽部パス」で東京・青森へ
せっかくなので、入会したばかりの私の体験もお話しします。
6月にカードを作ってすぐ、「大人の休日倶楽部パス」を購入しました。これは会員限定で、JR東日本全線の新幹線・特急が5日間乗り放題になるパスです。2026年度は、えきねっと購入の普通車用で20,000円でした。
私はこのパスで、東京と青森に行ってきました。東京〜新青森を新幹線で往復するだけで3万円を超えますから、1往復だけでほぼ元が取れる計算です。実際には5日間あちこち乗れるので、おトク感は相当なものですよ。
東京では、飛行機好きの私らしい楽しみ方をしました。モノレールで羽田空港へ行き、飛行機を眺めながら丸一日過ごしたのです。旅の目的は観光地だけではありません。「好きなものに会いに行く」のも、パスがあればこそ気軽にできます。
青森では、AI(人工知能のチャット)におすすめコースを提案してもらい、そのまま巡ってきました。ねぶたの家 ワ・ラッセ、海沿いのA-FACTORY、ベイエリアの散策——駅から歩ける範囲に見どころがまとまっていて、歩くだけでも楽しい街でした。
そして青森に行ったら、ぜひ食べてほしいのが青森魚菜センターの「のっけ丼」です。チケットを買って場内のお店を回り、好きな海鮮を少しずつのせて、自分だけの海鮮丼を作れます。
ここで、実際に行った私からの助言をひとつ。チケットを買う前に、まず場内をぐるっと一回りしてください。同じ具材でもお店によって盛りの量に差があるので、先に見比べて目星をつけてから回ると、満足度の高い一杯になりますよ。
「50歳を過ぎたら旅がおトクになる」——これは知っているかどうかで大きな差がつきます。利用できる期間が年に数回と決まっているので、詳しくは公式サイトで確認してみてください。
「認証コードが届かない」ときのチェックリスト
冒頭の姪の相談のように、パスワード再設定の認証コードが届かないケースは本当に多いです。慌てる前に、次の順番で確認してみてください。
- 迷惑メールフォルダを確認する:認証コードのメールは、迷惑メールに紛れ込むことがよくあります
- 登録したメールアドレスを思い出す:昔登録した別のアドレス(携帯会社のメールなど)宛てに送られている可能性があります
- 受信拒否設定を確認する:携帯会社のメールは、パソコンからのメールを拒否する設定になっていることがあります
- そもそも別のサイトを開いていないか確認する:えきねっとのつもりで大人の休日倶楽部サイトを開いていた、というケースもあります
それでも解決しない場合は、各サイトの問い合わせ窓口に連絡しましょう。電話で無理に思い出したり、何度も推測でパスワードを入れたりしなくて大丈夫です。
ちなみに姪の件は、離れて暮らしているため、この確認手順を手順書にして送りました。遠くの家族のスマホトラブルは、その場で直してあげられません。だからこそ「本人が自分で確認できる手順」を渡すことが、いちばんの助けになると感じています。
家族と共用のメールアドレスに注意
もう一つ、シニア世代に特有のつまずきをお伝えします。
JRE IDは、1つのメールアドレスにつき1人しか登録できません。夫婦で同じメールアドレスを共用していると、2人目が登録できないのです。
メールアドレスは無料で作れますから、これを機に1人1つずつ持つことをおすすめします。私のおすすめは、以前の記事でも紹介したGmailです。詐欺メールを自動で振り分けてくれる安心感もあります。
まとめ
JR東日本のサイトの分かりにくさは、あなたのせいではありません。今日のポイントを3つにまとめます。
- JR東日本は「JRE ID」への統合が進む過渡期。新旧のIDが混在しているのは仕組みの問題
- えきねっと・アプリ・JRE POINTはJRE IDで、大人の休日倶楽部だけは専用の会員番号でログイン
- 認証コードが届かないときは、迷惑メールフォルダと登録アドレスをまず確認
図と早見表を手元に置いて、迷ったら見返してください。50歳からの旅は、仕組みさえ分かればぐっとおトクで自由になります。
今日が人生で一番若い日です。ぜひ、今日から一歩踏み出しましょう。


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