【減ったものは、ほとんどありません】退職して家計はどう変わったか|増えたのは健康保険・住民税・交通費

ノートとペン、コイン、封筒、お茶を机に並べた、退職後の家計を見つめ直すイメージのイラスト お金の悩み

「定年後は、支出が減るから大丈夫」——退職を控えた人が、よく口にする言葉です。通勤もなくなるし、付き合いも減る。だから、生活はコンパクトになる、と。

でも、実際に退職してみて、私は思いました。減ったものなんて、ほとんどなかった。むしろ、増えたものばかりだったのです。今日は、退職して私の家計が実際どう変わったかを、正直にお話しします。これから退職を迎える方の、心の準備になればうれしいです。

増えたもの①:健康保険料(これがいちばん大きい)

退職して、いちばん重くのしかかったのが、健康保険料です。会社員のときは、給料から天引きされ、会社が半分を負担してくれていました。それが退職すると、全額が自己負担になります。

私は退職後、健康保険を「任意継続」にしました。その保険料が、9か月で、ざっと34万円。会社員のありがたみを、退職して初めて、身にしみて感じました。(この健康保険の話は、こちらの記事に詳しく書いています。)

増えたもの②:住民税(後払いで、あとからくる)

次に戸惑ったのが、住民税です。住民税は、前の年の所得に対してかかり、あとから請求が来ます。だから、退職して収入がなくなった年も、そのさらに翌年も、現役時代の高い所得をもとにした住民税が、しっかり届くのです。

「もう収入はないのに、なぜこんなに?」と、最初は面食らいました。でも、仕組みを考えれば当然のこと。退職後の1〜2年は、住民税が後ろからついてくる——これは、覚悟しておいたほうがいいです。

増えたもの③:交通費(これは、完全に想定外でした)

そして、いちばん意外だったのが、交通費です。

私の通勤は、新幹線で1区間だけでした。勤めていた会社は、県庁所在地にありました。買い物のお店も、大きな病院も、その街に集中しています。だから、通勤定期があったころは、仕事帰りや休みの日に、その街まで、実質“タダ”で行けていたのです。

ところが退職して、定期券がなくなりました。すると、同じ街へ用事で出かけるたびに、往復で4,000円近くかかるようになったのです。行く用事は、退職前と変わりません。むしろ、時間ができて増えたくらい。なのに、その交通費が、まるまる自腹になった。「通勤がなくなれば交通費は減る」と思い込んでいた私には、これは完全な誤算でした。

では、減ったものは? ……ほとんど、ありませんでした

逆に、減った支出はどうか。正直に言うと、ほとんどありませんでした。

よく「退職すると、スーツ代や飲み会代が浮く」と言われます。でも私の場合、それらは、退職する前に、すでに減り切っていたのです。スーツや革靴は、数年前からカジュアルな服とスニーカーに切り替えて、もう処分済み。飲み会も、コロナ禍を境に、すっかりなくなっていました。

つまり、「退職して減る」はずだったものは、私の場合、退職を待たずに、暮らしの変化の中で、先に消えていた。だから、退職を境にあらためて減るものは、ほとんど残っていなかったのです。

収入はゼロ。配当と貯金で暮らしています

肝心の収入はというと、給料はなくなり、今は実質ゼロです。年金は65歳から受け取る予定なので、それまでの生活費は、配当金と、これまでの貯金でまかなっています。

ありがたいことに、最近の株高もあって、資産はむしろ増える傾向にあります(投資の話はこちらの記事に書いています)。とはいえ、相場は、上がることもあれば下がることもあります。過度にあてにはせず、あくまで貯金という土台があってこそ、と考えています。

まとめ:「退職すれば支出が減る」を、前提にしない

私の実感を、正直にまとめます。

  • 減るとは限らない。減る余地があるかは、退職前の暮らし方しだい。すでにコンパクトに暮らしている人ほど、退職しても支出は変わらない
  • むしろ、最初の1〜2年は重い。健康保険と住民税が、後ろからのしかかってくる
  • 思わぬところ(私の場合は交通費)で、増える出費もある

「退職すれば、なんとかなる」と楽観して計画すると、最初の2年で慌てることになりかねません。減ることをあてにせず、むしろ最初はお金がかかる——そう見積もっておくくらいが、ちょうどいいと思います。

今日が人生で一番若い日です。ぜひ、今日から一歩踏み出しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました