【投資歴20年の本音】デイトレもFXも先物も全部やった私が、オルカンと高配当株に行き着いた理由

コーヒー片手にくつろぐシニア男性と右肩上がりのグラフのイラスト お金の悩み

今、私の投資はとてもシンプルです。オルカン(全世界株式のインデックスファンド)の積み立てと、高配当株を少し。ほとんど、株価を見ることもありません。そして、配当金が入ったら、旅行や美味しいお寿司に使う——そんな暮らしをしています。

ですが、ここに行き着くまでには、20年の長い回り道がありました。デイトレード、信用取引、FX、原油先物、日経平均先物……。世の中にある投資の手法を、私はほぼ全部、身銭を切って試してきました。

今日は、その20年の失敗と学びを、正直にお話しします。「60歳から投資なんて遅い?」と迷っている方に、遠回りしてきた私だからこそ言えることがあります。

きっかけは、新幹線の待ち時間だった

始まりは2006年頃、会社帰りの新幹線の待ち時間でした。駅の本屋で時間をつぶしていたとき、ふと目に入った一冊の株の本。手に取って立ち読みしたのが、すべての始まりです。

ちょうどライブドアショックでメディアが株の話題で持ちきりの頃で、興味を引かれました。「株で3億円」といった派手な本、デイトレードの入門書、一番売れていたマネー雑誌『ダイヤモンドZAi』の株入門……手当たり次第に買い込んで、夢中で勉強しました。インターネットで誰でも売買できるようになったことも、大きな後押しでした。

「全部やってみた」20年。残ったのは、疲れだった

正直に打ち明けます。20年の中身のほとんどは、あらゆる手法を身銭で試した「実験」の記録です。

デイトレード、信用取引、FX、原油先物、日経平均先物。どれも、実際に自分のお金でやってみました。

大きく勝てるときも、確かにありました。でも、大きく負けるときも同じようにあるのです。長くやっても、神経をすり減らした割に、手元に大きな利益は残りませんでした。とくにFXや先物は、市場が24時間動いているので、寝る暇もなくなります。

ある日、気づきました。「このままでは、体を壊してしまう」と。

お金は増えるどころか、健康と時間を失っている。これでは本末転倒です。そこで私は、思い切って方針を大転換しました。

暴落で学んだ、たった一つの鉄則

方針転換の背景には、暴落の経験もあります。

2008年のリーマンショックのときは、まだ資金も少なく、ほとんど株を持っていなかったので、幸い影響はありませんでした。2020年のコロナショックのときは、「どこまで下がるのか」が読めず、しばらく傍観していました。

そして、本格的に動いたのが2022〜2023年です。このとき、私は高配当株を大きく買い増しました。これが今の私の資産の「柱」になっています。

暴落を経験して、私が身につけた鉄則は、たった一つです。長期投資なら、暴落のときに絶対に売ってはいけない。みんなが怖くて売る時こそ、ひたすら耐える。むしろ、安く買えるチャンスだと考える。これができるかどうかが、長期投資の成否を分けると、身をもって学びました。

なぜ「買い続ける」ことが大切なのか

暴落のとき、多くの人は怖くなって売ってしまいます。ですが、私はむしろ逆だと考えています。

過去の大暴落——世界恐慌、日本のバブル崩壊、ITバブル崩壊——をふり返ると、積み立てを止めずに続けていた場合のほうが、資産の回復は早かったと言われています。理由はシンプルで、株価が下がったときに安く買い増すことで、平均の取得価格を下げられるからです。つまり、暴落は「バーゲンセール」でもあるのです。

私が、自分に言い聞かせている言葉があります。

「株は、買い続けたほうがいい。株主が富み、栄える——これが資本主義社会の原則だから」

「暴落した直後こそ、積み立てを続けて安く買う。平均取得価格を下げておけば、いつかお金の神様が救ってくれる」

もちろん、これは私個人の信念であって、将来を保証するものではありません。ですが、暴落のたびに慌てて売り、株価が戻った頃に買い直す——これを繰り返すと、たいてい損をします。相場の底や天井を当てるのは、プロでも至難の業。ましてや私たち素人には、まず無理です。だからこそ、インデックス投資家の鉄則は「淡々と、コツコツ、積み立てる」。これに尽きると思っています。

行き着いた今のスタイルは、「ほぼ放置」

さんざん回り道をして、今の私のスタイルは、拍子抜けするほどシンプルです。

  • オルカンの積み立て(毎月、決まった額を自動で)
  • 高配当株(NISA枠で買えるだけ買い、足りない分は特定口座で)

これだけです。毎日株価をにらむザラ場(取引時間中の値動き)とも、すっかり縁が切れました。たまに口座を見ると「結構上がってるな」と嬉しくなる、その程度。基本は完全放置です。市場を見るのは、暴落が来て「買い増そうかな」と考えるときくらいです。

派手なことは一切やめて、退屈な運用に徹する。その結果、20年でいちばん手応えがあったのは、この地味なやり方でした。あれだけ苦労したデイトレやFXではなく、”退屈な投資”が、いちばん確実だったのです。

私の高配当株の選び方・買い方

「柱」である高配当株については、私なりのルールを決めています。実は、自分で管理・分析する仕組みを作るほど、この分野にはこだわっています。

私が確認しているのは、次のような点です。

  • 自分のリスク許容度の範囲で投資できているか(生活を脅かさない金額か)
  • 財務が健全で、しっかり稼いでいる会社の株を選べているか
  • 投資先が十分に分散できているか(1社に集中しない)

とくに、長年にわたって配当を増やし続けている「連続増配株」は、暴落時でも配当が底堅い傾向があります。とはいえ、高配当株にはメリットもデメリットもあるので、その両方を理解しておくことが大切です。

そして、私が決めているのが「買い増しルール」です。たとえば「買値より25%下がったら買い増す」というように、あらかじめ自分の中で基準を決めておく。こうしておくと、暴落で気が動転しても、感情ではなくルールで動けます。これが、狼狽売りを防ぐコツです。

配当金は「使っていいお金」

配当金で美味しいお寿司を満足そうに楽しむシニア男性のイラスト
配当金で味わうお寿司。「お金に働いてもらって、その稼ぎで人生を楽しむ」

今、私の高配当株からは、毎年まとまった配当金が入ってきます。

この配当金を、私は「使っていいお金」と決めています。旅行に行ったり、美味しいお寿司を食べたり。好きなように、気持ちよく使います。

元手(株そのもの)には手をつけず、そこから生まれる配当だけを楽しむ。「お金に働いてもらって、その稼ぎで人生を楽しむ」——この感覚を持てたことが、20年やってきて一番の収穫かもしれません。

60歳からでも遅くないか? そして、若い人へ

「60歳から投資なんて遅い」と思っている方へ。20年見てきた私の答えは、遅くありません。人生100年時代、時間はまだあります。ただし、若い頃のように大きなリスクを取る必要はありません。オルカンのようなインデックス投資で、無理なく、長く続けること。そして、暴落で売らないこと。これだけで十分です。

一方で、もし若い方がこれを読んでいるなら、正直にこう伝えたいです。

  • 小さいお金をいくら投資しても、大した金額にはなりません。 株に費やす時間があるなら、自己投資に使って「自分で稼ぐ力」を高めるほうが先です
  • そのうえで、オルカンを買って、全世界の成長に乗る。私は、世界経済は長い目で見れば成長していくと信じています(もちろん、保証されたものではありませんが)。だからこそ、15年以上の長期で持つことが大切です
  • 時間こそ、最大の味方です。若いうちは、何度失敗しても、大けがさえしなければ取り返せます

正直に言えば——今の知識を持ったまま、若い頃に戻りたい。もし20歳に戻れるなら、私は1億円払ってもいいと本気で思っています。それくらい、「早く始めること」と「長く続けること」には価値があるのです。

まとめ

投資歴20年、あらゆる手法を試した私の結論です。

  • 派手な手法(デイトレ・FX・先物)は、神経と健康をすり減らす割に報われなかった
  • 行き着いたのは、オルカンの積み立てと高配当株という「退屈な投資」。暴落でも売らず、淡々と買い続けることが一番確実だった
  • 60歳からでも遅くない。無理なリスクを取らず、暴落を「いつか必ず来るもの」と心構えしておくこと

暴落は、いつか必ずやってきます。だからこそ、来てから慌てるのではなく、来る前から「そのときは売らない、むしろ買う」と決めておく。その心構えさえあれば、あなたの資産づくりは、きっと着実に前へ進みます。

今日が人生で一番若い日です。ぜひ、今日から一歩踏み出しましょう。

免責事項:本記事は筆者個人の体験・見解に基づくものであり、特定の金融商品を推奨するものでも、投資・税務等の専門的なアドバイスでもありません。投資には元本割れのリスクがあり、将来の運用成果を保証するものではありません。実際の投資判断は、ご自身の責任で、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談のうえ行ってください。

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