「退職したら確定申告って必要なの?」
会社員のときは会社が年末調整をやってくれていたので、確定申告とは無縁だった方も多いのではないでしょうか。退職すると、急に「自分でやらなければいけない」状況になり、戸惑う方がたくさんいます。
私は会社員時代から約10年間、自分で確定申告を続けてきました。医療費控除やふるさと納税、株式投資の損益通算など、使える控除はすべて申告してきた経験から、退職後に確定申告が必要なケースと、何をどう申告すればいいかをわかりやすく解説します。
まず確認:確定申告が必要な人・不要な人

確定申告が必要なケース
- 退職した年に給与以外の収入(年金・アルバイトなど)が20万円を超えた
- 医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例を使わなかった場合)を申告したい
- 退職後に再就職せず、年末調整を受けていない
- 株式投資の損失を翌年以降に繰り越したい(損失申告)
- 退職金の源泉徴収が過剰だった可能性がある
確定申告が不要なケース
- 退職後に再就職し、新しい会社で年末調整を受けた
- 収入が公的年金のみで、年金額が400万円以下かつ他の所得が20万円以下
退職年の確定申告:特に注意すること
退職した年は、ほぼ全員が確定申告した方がお得
退職した年は、年の途中で収入がゼロになるため、年末調整が受けられません。その結果、所得税が過剰に徴収されていることが多く、確定申告することで還付金を受け取れることがほとんどです。
- 退職後に再就職しなかった方:給与からの源泉徴収が多すぎた可能性がある
- 医療費が10万円を超えた方:医療費控除で還付を受けられる
- ふるさと納税をした方:ワンストップ特例の期限(翌年1月10日)を過ぎた場合は確定申告が必要
退職金の確定申告
退職金は「退職所得」として扱われ、会社が「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、適切な税率で源泉徴収されています。この場合は確定申告不要です。
退職所得控除の計算(参考)
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年) |
勤続40年の場合:800万円 + 70万円 × 20年 = 2,200万円が控除されます。退職金がこの控除額以内であれば、税金はゼロです。
年金の確定申告
公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は「雑所得」として所得税の対象になります。ただし、公的年金等控除があるため、実際に税金がかかるケースは限られます。
| 年齢 | 年金収入 | 課税対象 |
|---|---|---|
| 65歳未満 | 108万円以下 | 非課税 |
| 65歳以上 | 158万円以下 | 非課税 |
確定申告の手順(e-Taxがおすすめ)
ステップ1:必要書類を集める

- 源泉徴収票(退職した会社から受け取る)
- 公的年金等の源泉徴収票(日本年金機構から1月下旬に届く)
- 医療費の領収書(医療費控除を申告する場合)
- ふるさと納税の寄附金受領証明書
- マイナンバーカード(e-Taxで使用)
ステップ2:e-Taxで申告書を作成
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」(https://www.keisan.nta.go.jp)から申告書を作成できます。画面の質問に答えていくだけで自動的に計算してくれるので、初めてでも迷いにくい設計になっています。
ステップ3:申告・納税または還付
- e-Tax(オンライン):マイナンバーカードがあればスマホから申告可能
- 税務署窓口:書類を持参して提出(2〜3月は混雑するため早めに)
- 還付の場合:申告から1〜2ヶ月で指定口座に振り込まれる
確定申告の期間は毎年2月16日〜3月15日です(還付申告のみ1月から可能)。
私の実体験
私は約10年間、確定申告を自分で行ってきました。退職後の申告では、マイナポータル連携を活用することで、入力の手間がかなり減りました。
マイナポータル連携で自動取得できたもの
- 医療費(保険診療分):病院・薬局の領収書を集めなくてもデータが自動連携
- ふるさと納税の寄附金控除:各自治体からのデータが自動連携
- 特定口座年間取引報告書:証券会社のデータが自動連携
手入力が必要だったもの
- 源泉徴収票(退職した会社から受け取ったもの)
- 医療費(自由診療分):インプラントなど保険適用外の治療は自動連携されないため手入力
マイナポータル連携を使うことで、入力作業は最小限になります。まだ連携していない方は、ぜひe-Tax申告前に設定しておくことをおすすめします。
まとめ:退職後の確定申告、3つのポイント
- 退職した年は、ほぼ確実に確定申告でお金が戻ってくる(還付申告)
- e-Taxなら自宅から申告完了(マイナンバーカードがあればスマホOK)
- 医療費控除・ふるさと納税も同時に申告してまとめて節税
「難しそう」と先延ばしにしてしまいがちですが、初めてでも意外とシンプルです。ぜひ還付金を受け取りに行きましょう!
免責事項
本記事は筆者個人の体験・見解に基づくものであり、投資・税務・法律等に関する専門的なアドバイスではありません。実際の投資判断や税務・法律上の手続きについては、専門家(税理士・ファイナンシャルプランナー・弁護士等)にご相談ください。


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