3月17日。税務署から、39,659円が振り込まれました。
昨年6月末に退職した私の、退職した年の確定申告の結果です。
「確定申告なんて、難しそう」——そう思っている方に、今日は正直なところをお話しします。私は毎年やっていますが、毎年やり方を忘れます。その対策も含めて、全部書きます。
私が確定申告を始めたきっかけは、株の損失でした
私は会社員時代から、ずっと自分で確定申告をしています。パソコンに記録が残っているのは2018年分からなので、少なくとも8年は続けている計算です。
きっかけは、意外に思われるかもしれません。株式の損失を、翌年に繰り越すためでした。
株で損を出した年に確定申告をしておくと、その損失を翌年以降の利益と相殺できる制度があります。これを使いたくて、確定申告を覚えました。
そして、どうせやるならと、ふるさと納税と医療費控除も一緒に申告するようになりました。今では、これが毎年の恒例行事です。
退職した年は、何が違ったか
2025年6月末で退職しました。何が違うかというと、年末調整がありません。
会社員のうちは、12月に会社が年末調整をやってくれます。払いすぎた税金は、そこで戻ってきます。でも、6月末で辞めたら、誰もやってくれません。
だから、自分でやりました。1月から6月までの給与にかかった税金の精算です。
わからないところは、国税庁のサイトを読んだり、AIに聞いたりしながら進めました。60代でも、調べる手段はいくらでもあります。
ちなみに、退職金については、今回は何もしていません。私は2023年に60歳で退職金を受け取っていて、そのときの確定申告で処理済みだからです。退職金は、受け取った年の話になります。
インプラントに525,400円かかりました
昨年、私はインプラント治療を受けていました。2025年6月から12月まで。インプラントは、時間がかかるんです。
かかった費用は、治療費と交通費を合わせて525,400円。
インプラントは自由診療なので、健康保険がききません。全額自腹です。しかも同じ時期、私は健康保険料を月38,000円払っていました(その話はこちらの記事に書きました)。
払うばかりで、戻ってこない。
そこで効いてくるのが、医療費控除です。1年間の医療費が一定額を超えると、税金が戻ってきます。保険がきかない治療でも、医療費控除の対象になります。
39,659円が戻りました(ただし、正直に書きます)
そして3月17日、39,659円が振り込まれました。
ここは正直に書いておきます。この39,659円は、医療費控除だけで戻ってきたお金ではありません。
年の途中で退職したことによる税金の精算分(本来なら年末調整で戻るはずだったお金)も、含まれています。
「52万円も医療費を払ったのに、4万円しか戻らないの?」と思われるかもしれません。医療費控除は、払った医療費が返ってくる制度ではありません。医療費の分だけ「所得」を減らして、そこにかかる税金を計算し直す制度です。だから、戻る額は、その人の所得や税率によって変わります。
期待しすぎないほうがいいです。ただ、やれば確実に戻ってくるお金です。やらなければ、ゼロです。
私の最大の問題は「毎年、忘れる」ことでした
ここからが、今日いちばんお伝えしたいことです。
確定申告の最大の敵は、難しさではありません。
1年に1回しかやらないので、翌年にはすっかり忘れていることです。
去年あれだけ苦労して覚えたのに、1年経つと「あれ、これどこに入力するんだっけ」の連続。毎年、ゼロからやり直しているような気分でした。
そこで、私はこうしました。
入力画面を、すべてスクリーンショットで撮る。それをExcelに貼り付けて、コメントを書き込んでおく。
「ここは源泉徴収票のこの欄」「ここで医療費を入力」——そういうメモを、画面の画像に添えて残しておくんです。
そして翌年。
片方の画面に去年のExcelを開き、もう片方の画面でe-Taxを開く。あとは、去年の自分の記録を見ながら、同じように入力していくだけです。
これで、「思い出す時間」がゼロになりました。
この方法、確定申告以外にも使えます。年に1回しかやらない手続きは、世の中にたくさんあります。やっているそのときに、未来の自分にメモを残す。これに尽きます。
画面は2つあると、まるで違います
今の話で、大事なことがもうひとつあります。画面を並べて見られるかどうかです。
1つの画面で、Excelとe-Taxを行ったり来たりするのは、かなりのストレスです。並べて置ければ、ただ見ながら写すだけの作業になります。
「モニターを増やすなんて、贅沢では?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
私が買い足したモニターは、1万円ほどの安いものです。それで作業の手間が劇的に減るのですから、費用対効果は絶大だと思っています。
ちなみに、これが実際の私の机です。

ご覧のとおり、立派な機材は何もありません。ごく普通の机に、安いモニターが3枚。ライオンのぬいぐるみが3匹並んでいます。
私は左の2枚を縦に重ねて使っています。横に広げるより、こちらのほうが首の動きが少なくて楽なんです。3枚目では、AIに質問したり、YouTubeを流したりしています。
1万円のモニターで、これだけ楽になる。知らないのは、もったいないです。
マイナポータル連携で、入力の手間が減りました
もうひとつ、やっておくと楽になることがあります。マイナポータル連携です。
マイナンバーカードを使って、必要なデータを自動で取り込む仕組みです。私の場合、これで自動取得できたのは、次のものでした。
- 医療費(保険診療分)——病院や薬局の領収書を集めなくても、データが連携されます
- ふるさと納税の寄附金控除——各自治体からのデータが連携されます
- 特定口座年間取引報告書——証券会社のデータが連携されます
逆に、手入力が必要だったものもあります。
- 源泉徴収票(退職した会社から受け取ったもの)
- 医療費のうち、自由診療分——インプラントは、ここです。保険がきかない治療は連携されないので、自分で入力しました
領収書を数えて電卓を叩く手間が、かなり減ります。まだ設定していない方は、申告の前に済ませておくことをおすすめします。
e-Taxは、昔よりだいぶマシになりました
申告のやり方も書いておきます。
最初の1回だけ、パソコンで書類を作って税務署に持ち込みました。それ以降は、ずっとe-Tax(オンライン申告)です。
正直に言うと、昔のe-Taxは、とても使いにくかったです。IT業界にいた私でも、うんざりしました。
でも、最近はだいぶまともになってきました。画面の質問に答えていけば、計算は自動でやってくれます。今から始める方は、昔ほど苦労しないはずです。
私が使っている控除
参考までに、私が申告している控除です。
- 医療費控除(インプラントなど)
- ふるさと納税(寄附金控除)
- 株式(損益通算・損失の繰越)
- 地震保険料控除
ふるさと納税は、やらない理由がありません。実質2,000円の負担で返礼品がもらえます。……とはいえ、今の私は現役時代のような収入がないので、枠もほとんどありません。これは、少し残念です。
なお、医療費控除は、通院にかかった交通費も対象になります。私も、歯医者への交通費を合算しました。
ただし、何がどこまで認められるかは、個別の事情によって変わります。迷ったら、税務署に聞いてください。聞けば教えてくれます。それが一番早くて、確実です。
まとめ
退職した年の確定申告、私の実感です。
- 退職した年は、やったほうがいいです。年末調整がないので、税金を払いすぎている可能性が高い。私は39,659円戻ってきました
- 医療費控除は、払った額が戻る制度ではありません。52万円の医療費でも、戻るのは数万円です。期待しすぎず、でも必ずやる
- 最大の敵は「毎年忘れる」こと。スクショをExcelに貼って、翌年の自分に残しておく。これが一番効きました
- わからないことは、税務署に聞く。タダですし、それが確実です
「難しそう」で先延ばしにすると、戻るはずのお金が、戻らないまま終わります。
私も最初は手探りでした。8年やって、いまだに毎年忘れます。それでも、続けています。
今日が人生で一番若い日です。ぜひ、今日から一歩踏み出しましょう。
免責事項
本記事は筆者個人の体験・見解に基づくものであり、税務に関する専門的なアドバイスではありません。控除の対象範囲・要件・還付額は、個々の状況や年度の制度により異なります。実際の申告・判断は、必ず所轄の税務署または税理士等の専門家にご確認ください。


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