1Passwordの設定を見ていたら、2要素認証の項目がありました。ほかの大事なアカウントは、2段階認証やパスキーにしています。1Passwordも、オンにしたほうがいいのでしょうか。
私の答えは、オフのままです。理由は、私に何かあったときの家族です。
この記事では、2要素認証をオンにすると何が変わるのかを、1Passwordの公式ページで確かめた内容と一緒にまとめます。オンにするかどうか迷っている方の、判断の材料になればと思います。
1Passwordにも、2要素認証の設定がありました
最近、情報漏洩のニュースが増えています。自分のセキュリティ対策を、徹底的に確かめ直していました。そのとき、1Password自体にも、2要素認証の設定があることに気づきました。
パスワードは、全部1Passwordに保管しています。銀行口座も、証券口座も、クレジットカードもです(【1Passwordに185件を預けた話】私はパスワードを1つも覚えていません)。
その1Passwordを開くための紙が、緊急キット(Emergency Kit)です。家族用は、マスターパスワードまで書いて封筒に入れ、置き場所を妻に伝えてあります(【私がいなくなったら、永久に表に出ない】パスワードの金庫を、紙1枚で開けられるようにした)。
私に何かあったとき、家族はこの紙1枚で1Passwordを開けます。そこから、銀行口座にも証券口座にもログインできます。
オンにすると、新しい端末で「もう一つ」要ります
1Passwordの公式ページによると、2要素認証をオンにすると、新しい端末でサインインするときに、アカウントのパスワードとシークレットキー(Secret Key)に加えて、2つ目の要素が必要になります(Turn on two-factor authentication for your 1Password account|1Password Support)。
2つ目の要素は、スマホの認証アプリに出る6桁の番号です。公式は、認証アプリの例として、AuthyやMicrosoft Authenticatorなどを挙げています。
公式には、こうも書かれています。1Passwordの6桁は、1Password以外のアプリに入れること。1Passwordの中に入れるのは「金庫の鍵を、金庫の中に入れるようなもの」だからです。記事51で書いた「金庫の鍵が、金庫の中に入っていました」と、同じ話です。
新しい端末で開くときに要るものを、並べるとこうなります。
| 要るもの | オフ(いまの私) | オン |
|---|---|---|
| メールアドレス | 要る | 要る |
| シークレットキー | 要る | 要る |
| アカウントのパスワード | 要る | 要る |
| 認証アプリの6桁 | 要らない | 要る |
オフなら、要るものは全部、緊急キットの紙に書いてあります。オンにすると、紙のほかに6桁が要ります。
なお、一度6桁を入れた端末では、サインアウトしたり、パスワードを変えたりしないかぎり、もう聞かれないと公式に書かれています。ふだん使っている端末での手間は、ほとんど変わらないようです。
公式は「16文字を、緊急キットと一緒に」
では、認証アプリの入ったスマホをなくしたら、どうなるのでしょうか。公式ページによると、2要素認証を切るまで、新しい端末ではサインインできません。切るには、すでにサインインしている端末かブラウザが要ります。
その備えとして、公式は、設定のときにQRコードの横に出る16文字を書き留めて、パスポートや緊急キットと一緒に保管するよう案内しています。認証アプリが使えなくなったときの、予備になるそうです。
緊急キットのページにも、2要素認証をオンにしたら、この16文字も書き留めておくように、とあります(Get to know your Emergency Kit|1Password Support)。
つまり、2要素認証をオンにしても、紙に16文字を足しておけば、家族は開けるはずです。
それでも、オフのままにしています
想定しているのは、私に何かあったときの家族です。
突然のことで、落ち着いてはいられないでしょう。IT歴の長い私と違って、家族はITに詳しくありません。緊急キットを見ながら入力するだけでも、少し不安があります。
2要素認証をオンにしておくと、そこに16文字の対応が加わります。認証アプリを入れて、16文字を登録して、出てきた6桁を入れる。さらに不安なのです。
だから、オフのままにしています。
その代わりに、気をつけていること
オフにしている分、気をつけていることがあります。
- 不明なメールのリンクは、クリックしない
- メールのリンク先でマスターパスワードを求められても、入力しない(ほとんどありえないことですが)
- メールは、Gメールを使う
マスターパスワードは、自分のパソコンやスマホのアプリで開くときには、もちろん入力します。入力しないのは、メールのリンクから開いた画面で求められたときです。
Gメールは、迷惑メールの振り分けが優秀です。「不明なメールのリンクは、クリックしない」の前に、怪しいメールが来ること自体が圧倒的に減ります。
オフにすると、手薄になるところ
正直に書いておきます。2要素認証をオフにすると、守りが1枚少ないのは事実です。
1Passwordは、新しい端末で開くときに、パスワードとシークレットキーの2つが要ります。シークレットキーは、これまで使った端末と緊急キットにだけ保存されています(Find your Secret Key or Setup Code|1Password Support)。パスワードだけ盗まれても、それだけでは開けません。
手薄になるのは、パスワードとシークレットキーの両方を盗まれたときです。たとえば、偽のサイトで両方を入力してしまった場合です。オンなら、さらに6桁がないと開けません。オフでは、そこで止まりません。
上の「メールのリンク先では、マスターパスワードを入力しない」は、この場面に当たります。
一方、緊急キットの紙そのものが盗まれた場合は、16文字を同じ紙に書いておくなら、オンでもオフでも同じです。
オンにしたい方へ
オンにする場合は、16文字を書き留めることを忘れないでください。公式(英語)のページによると、手順はこうです。私はオンにしていないので、試していません。日本語の画面での表記も確かめていません。
- 1Password.comにサインインし、右上の名前から「Manage Account」を開く
- 「More Actions」から「Manage Two-Factor Authentication」を選ぶ
- 「Set Up App」を選ぶと、QRコードが出る。横の16文字を書き留める
- スマホの認証アプリでQRコードを読み取り、出てきた6桁を入力して確定する
まとめ
1Passwordの2要素認証について、3つにまとめます。
オンにすると、新しい端末では、パスワードとシークレットキーに加えて、認証アプリの6桁が要ります。 公式は、16文字を緊急キットと一緒に保管するよう案内しています。
それでも私は、オフのままにしています。 私に何かあったとき、ITに詳しくない家族の不安を、これ以上増やしたくないからです。
その代わり、メールのリンク先では、マスターパスワードを入力しません。 オフにすると守りが1枚少ないことは、分かったうえでの判断です。
今日が人生で一番若い日です。ぜひ、今日から一歩踏み出しましょう。


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